保険はどうする?

保険の見直し 収入と支出
どの保険を残す?

月々の生活費用をできるだけ抑えるのが、老後安全保障の鉄則です。
たとえ数百円でも毎月発生するサービス(サブスクリプション)は定期的に見直しましょう。
すでにスマホを格安SIMに替え、サブスクの利用頻度の少ないものは整理できました。
次は保険です。「もしも」、「万一」と売り手の保険会社は不安を煽り契約に繋げようとします。
そこで、50代のライフステージに入った人間に本当に必要な、あるいは不要な保険はなんなのか見直しました。
 *健康状態や持ち家の状況、自宅とハザードマップの関係など、それぞれに条件が異なりますので、以下はあくまでわたしの個人的な判断です。すべての方に適応するものではないことをあらかじめお断りしておきます。

保険の選別をするにあたって、情報セキュリティのリスク管理についての考え方が参考になります。このツールを元に見直しを進めていきます。

<リスクアセスメント>
 守るべき資産の洗い出し
 資産に対する識別と分析
 特定したリスクの評価 (発生頻度、影響度)
    ↓
<リスクへの対応>
 『リスクレベルは許容レベルか?』
      – YES — > 【リスクの受容】発生頻度が低い。影響が小さい。
    ↓ NO
【リスクの低減】・・適切な管理策
【リスクの移転】・・保険に入る
【リスクの回避】・・リスクの発生源を無くしてしまう


   自動車保険    SBI損保の自動車保険に入る
大事故の発生頻度は低いものの、接触事故など物損事故を起こす可能性は低くないかもしれません。
【リスク移転】策をとって、損失を保険会社に持ってもらいます。

自家用車を所有していれば自動車任意保険は必須です。対人保証は当然ですが、対物でも賠償となると想定外の大きな出費となります。
この保険が威力を発揮するのは事故を起こしたときです。その補償については保険各社とも大差はないため、ネット保険会社のうち必要な保証が最安値で提供されている会社を選らびました。
価格COMでも調べられますが、保険料分野での1位はSBI損保です。

また、駐車場代を月々支払っている場合は、この際リスクの大本であるマイカーを売却して【リスク回避】することも検討してはどうでしょうか。

  住宅保険(火災・地震)  加入したことがないが、地震の活動期では?
まず、賃貸物件の場合はなんらかの住宅保険の加入が義務づけられています。
住居が所有物件なら住宅保険は任意ですが、保険の中でも高額な部類なのでどうするか悩ましいところです。
被害が発生すると経済的なダメージは深刻である一方、被害が発生する確率は小さいです。
一方、保険料は高額であり、私の自宅のケースで火災保険料シミュレーションしたところ、年額約5万円、10年間一括でも40万円前後です。
 (リンク:火災保険比較サイト
退職して収入も激減しているところから年末調整で控除される効果もありません。
家を建てるときにハウスメーカーを選択しますが、耐震性のある構造、耐火性のある外壁など、少し高めの建築費でも【リスク低減】に繋がるものにしました。

これまで住宅保険はローン返済中の強制保険以外で加入したことはありません。しかし、M8~M9クラスの東南海地震の発生確率が30年以内に70~80%との政府発表があります。
【リスク移転】として火災・地震保険への加入を検討しようと思います。
  (リンク:政府地震調査研究推進本部「南海トラフで発生する地震」



   医療保険    契約を解除するか、最小限の保険にする
これは個人の健康状態や持病、遺伝的な性質などが影響するので一概にはいえません。
しかし、忘れがちなのですが、わたしたちはすでに健康保険に入っています。
日本の健康保険制度は世界的にみてもたいへん優れたものです。アメリカのように2,3日入院して数百万円の治療費が請求されるということもありません。
ちょっとした入院費や医療費は貯蓄の中から出すことにすれば、月々の保険料は不要です。
なにより、高額な医療費が掛かる場合には”高額療養費制度”があります。

高額療養費制度
医療費の個人負担に上限を設けるものです。医療費が掛かっても負担するのはその範囲内なので、経済的な影響も限定的なものになります。
具体的には69歳以下で、年収370万円以下の場合の上限額は 57,600円です。
住民税が非課税の人なら 35,400円です。
しかもこれは世帯合算なので、同じ月に夫婦で別々の病院で支払った医療費の合計が上限を超えるとその分が支給されます。
  (リンク:高額療養費制度を利用される皆さまへ(厚生労働省サイト))
ここは、日頃から健康に留意して病気への【リスク低減】を行い、万一のときには国民健康保険を頼りにして【リスク受容】で行きます。
それでも医療保険を継続する場合には、以下の死亡原因の世代別統計資料を参考にして再設計してもいいかもしれません。


 死亡保険    子供が学生でなければ不要。
就学期の子供がいれば、自分で食っていけるまでが親の責任です。死亡保険も入っていましたが、子供が大学生になって学費の担保の見込みがついた時点で解約しました。
他のニーズとしては、CMでよくやっているお葬式代のカバーでしょうか。
葬式、お墓をどう捉えるかは、その人の死生観、宗教観、哲学に大きく左右されます。
人間の致死率は100%なので、誰しもいずれ漏れなく死にます。
ですが、言霊の国なので縁起でも無いことは考えず先送りしがちなところでもあります。

厚生労働省が平成21年にまとめた死因順位の年齢別統計資料があります。次の表は総数で、リンク先には男女別の資料もあります。死亡原因はひとくくりにされがちですが、表を見ると世代ごとのリスクが大きく異なっているのが分かります。
  (リンク:厚生労働省 人口動態統計年報 第8表 
   サイトを開いて”戻る”で資料全体を参照できます。)

年代別の死因

19歳までの”若葉世代”、20・30・40歳代の”現役世代”50・60・70歳代の”黄昏世代”で行を色分けし、死因別にセルを色分けしました。死因ということはその前段階で入院、治療が発生しているはずです。医療保険を検討するときに、自分の年齢層で起こりやすいリスクの内容と、死者数から確率を読み取って契約を継続するのか止めるのか判断材料にしてください。


現役世代の死因第1位は「自殺」
20歳代では死因の半分がこれです。思春期から青年期に移行する過程で脳内ホルモンのアンバランスも影響しているのでしょう。その後は脳内環境は安定していき40歳以降は徐々に自殺のリスクは下がって行きます。それでも50歳以降の自殺は第3,4位と依然として多く、それは健康問題、経済的な原因が背景にあると云われています。
日本の自殺者数は年間2万人で推移しています。かつては交通戦争と云われた交通事故死は年間3千人弱、昨年からの新型コロナ累計死者数1万4千人と比しても、自殺者の数は多すぎます。ほんとうに痛ましいことです。

黄昏世代の死因第1位は「がん」、しかも現役世代の死因第1位(自殺)の死者数から一気に10倍の死者数になります。この世代にとってのリスクは保険会社のCMの通り、「ガン、心臓疾患、脳溢血」の順番で、さらに「肺炎、自殺、事故死」と続きます。
50代以降のガン死者数は1万人、2万人、4万人、70代後半で6万人と激増してきます。
60歳代にさしかかるこれからが、いよいよガンになりやすいライフステージに入るため、掛け捨てのがん医療保険はそのままおいておこうかなと思いました。
ちなみに、アフラックのガン保険(掛け捨て月額2千円くらい)に30年間加入しています。
↓の計算機で試算したらこれまでに72万円も支払っていました。この先あと20年加入するとさらに48万円です。

こうして世代ごとの死因の順位と、その規模から我が身に降りかかるリスクが具体的に見えてきます。
保険をどうするか検討するときの参考になります。

死亡保険に話しを戻します。
人口のボリュームゾーンである団塊の世代ですが、今後年ごとにその高齢化が進み、その後日本は一時的な大量死時代を迎えると云われています。葬儀社はビジネスチャンスとばかりに葬儀場を増やしています。その一方で僧侶を呼ぶ伝統的な葬式は減少傾向にあるのではないでしょうか。
小さなお葬式、家族葬、直葬すら珍しくありませんし、墓石不要の樹木葬などの新しい形態もあります。
菩提寺があって檀家としてそこにお墓がある場合は、坊主レスは難しいかもしれません。
そうでなければ、葬式仏教を省けば死亡保険に入るほどの費用は掛からないのではないでしょうか。

詳しくは仏教の項であらためて述べますが、本人が望む形でよいと思います。
私自身は仏教に興味を持っているものの、それは生きている人の「苦」に寄り添うのが本来の仏教だと考えているからです。せいぜい江戸時代から続く寺請制度の惰性でやってきた現在の葬式仏教の在り方には批判的な意見を持っています。
宗派にもよりますが、戒名は文字数によって高くなり数十万円といわれます。そんな戒名(法名)ですが、本来は仏道修行者のルール(戒律)に従うとして、マスター(師)より授かるものです。
「亡くなったついでに俗世も捨てることになりました。ついては仏弟子になったので、阿弥陀さん、お釈迦さん、大日如来さんひとつよろしく」、というわけです。
それって亡くなってからでは遅いのではないか、必要ならせめて亡くなる前に得度して戒名を得るのが筋ではないかと思います。ですから今のところは、心から信頼できるお寺さんと出会って、沙弥として名前をいただかない限りは”戒名不要、坊主レス”の最小限の費用でぜんぜんオッケーだと考えています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました