人生の3大支出

早期退職

ライフステージのなかで発生する、数千万円級の資金について。

人生のなかで数千万円規模の資金を要するイベントがあります。


教育費】子供がいれば教育費(X人数分)です。
文科省の平成30年度の調査結果では、幼稚園から高校まで全て公立の場合で541万円
全て私立の場合で1,830万円、これらは学費関係だけで別途学習塾など派生費用が存在します。
さらに大学進学の場合には学費が私立で約100万円/年、国公立でも60万円/年かかり、遠方なら仕送りも発生するでしょう。
自分が親からしてもらったように、子供の教育は次世代以降への申し送りのようなものです。
できるだけのことはしてあげたいものです。

住宅ローン
高度成長期には普通に働いているだけで子供を大学にやり、郊外に一戸建てを設け、60歳前に年金が得られました。退職金だって郵便局に預けるだけで預金金利は1992年までは4%を超えていました。1980年では9%!です。(日銀時系列統計データ検索サイト)
その分借りたら利子も高額なものになりました。今やゼロ金利時代でお金も借りやすくなりました。
バブル期には不動産はとてもサラリーマンに買えるものではありませんでしたが、物件の価格も当時とくらべれば劇的に下がっています。

住宅は一生ものの高額な買い物なのでふつうはローンを組んで返済します。
ボーナスなどまとまった資金ができれば、借金の金利と投資の利回りとの比較、+ 住宅ローン減税額を考慮して繰り上げ返済を検討します。

老後資金】リタイア後の資金です。
2000万円の年金不足問題がかつて取り沙汰されましたが、必要額についてはさまざまな試算や意見があります。いくら必要なのかについてはまた項をあらためて掘り下げていきます。

基本は年金
国民年金の老齢基礎年金:最大78万1700円/年のうえにサラリーマンは厚生年金の2階部分があります。できる限り年金受給額を最大化させるのが基本的な方針です。
早期退職せずに、勤め先で60歳以降も再雇用してもらい厚生年金に加入しつづける。あるいは60歳すぎても国民年年金の満額期間である440ヶ月まで納め続けることで年金を最大化できます。

年金は”長生き保険”です。うっかり90歳や100歳越えまで生きても終身カバーされるとてもお得な保険ですから、未払いなんてとんでもないです。年金制度の信頼性についてメディア等で取り沙汰されることがありますが、これほど安全な保険はありません。日本が侵略を受けて外国の支配下にならない限り国家が保証してくれます。

つぎに、年金で不足するであろうお金をどうするかです。
お金には2つの戦略しかありません。
・収入を増やす
・支出を抑える

   <収入を増やす>
当たり前のことですが、現役サラリーマンなら昇給・残業・諸手当で給与を最大化します。
とはいえ給料の内訳のうち、自分で決めることができることは限られています。

投資する
・企業型確定拠出年金(DC)
・個人型確定拠出年金(IDECO)

これらは税制上の優遇措置がきわめて大きく、活用しない手はありません。
IDECOは年末調整での節税効果が大きく、月々2万円ほど出していたところ8万円くらい返ってきました。
これら確定拠出年金は原資の運用は加入者の判断になりますが、元本保証の金融商品ではもったいないです。通常の株式投資では運用益に20%課税されますが、確定拠出年金は無税です。
そこでどの金融商品を選ぶかですが、日本株、外国株のインデックスファンド、しかもその中から手数料の安いものを選びます。
もしDC運用指事をせずにそのままデフォルトの元本保証型商品になっていたら、株式相場が急落したときを狙って株式インデックスファンド投資すれば挽回できるかもしれません。
2020年3月のコロナショックで一時的に株価は大暴落しました。私の企業型確定拠出年金(DC)も元本割れしましたが、急回復して1年後には10%を超える運用益を出しています。
とはいえ、これまで20年以上少額ながら株式投資をしてきましたが、株の勉強をすればするほど
誰も予測できないことが分かってきました。株は博打と云われるゆえんですね。
出遅れ組の方は、一気に全額を預け替えせず。株式市況を長期スパンで俯瞰しながら、分割して投資するのがいいかもしれません。

さらにこれ以上の資金はネット証券で同様の株式インデックスファンドに投資します。
NISAという年額120万円までの優遇措置が受けられます。その期間は5年間で、期日がきたら再投資か現金化の選択があります。個別の株式投資に不慣れなうちはインデックスファンドが手堅いです。これまでに株式投資の経験があり、イタイ思いもした経験があるなら、NISA枠を個別株の投資に回してもよいと思います。
いずれにしても、投資についての知識と経験は今後も必要になってきます。
このあとも別に項を立てて解説しますが、その参考書としてお勧めするのが、『ウォール街のランダムウォーカー(株式投資の不滅の真理)』です。個人の投資では日本よりはるかに先進国であるアメリカで1973年の初版から現在第12版を数える150万部を超えて世界中で長年に渡って支持されてきた株式投資の指南書です。
どの企業の株をいつ買うかという株式投資の際には、チャートの動きから判断する”チャーティスト”、財務諸表から投資を決める”ファンダメンタリスト”があります。著者のバートン・マルキール博士は長年の分析からいずれも否定して、結局株価の動きは予測不能と結論付けています。
その一方で株式指標を数十年というスパンにみると上下しながらも右肩に上がっています。
インデックスファンドはそれに乗っかる金融商品で、機械的に銘柄を入れ替えるので個別株のリスクを吸収できるといいます。

ただこの本は500ページを超える大部です。初心者だけどとりあえず入門編が欲しいという場合に進めするのは、山崎元の『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』というそのものズバリの書籍です。

アマゾンのレビューには批判的なものもありますが、投資信託の買いのタイミングが悪かったり、批判先のである銀行方面からの攻撃も多々あるように思います。いずれにしてもこれから金融リテラシーを付けていこうという初心者にとっては読みやすい入門書です。
要旨は次のようなものです。
・お金を増やしたかったら銀行には近づくな
・宝くじはボッタクリ
・保険はほとんどの場合、入る必要がない
・投資信託をするならこれを買えばいい
・覚える金融商品は3つだけ
・素人でも年間+5%の運用を目指せる

退職金
まずは銀行が用意している退職者向けの特別金利定期預金を利用します。
しかし、預け入れ期間が3ヶ月など限定的です。
ゼロ金利が続くなか、銀行は貸し出しという本業で儲けることができなくなっており、退職金は銀行にとってターゲットのひとつです。
退職者用の特別金利も、投資コースはさらに有利な金利設定をしてそちらを勧めてきます。不安を煽りハイリスクハイリータンの商品、すなわち銀行への手数料ががっぽり入る金融商品を勧めてきます。
大金を手にした金融リテラシーの低い退職者は、そこではではいいカモになる、と思っておいた方がよいです。
しつこく勧められたら、「自分で運用しています」「かつて株で大損したのでもうこりごりです」などと言って、定期預金の特別金利だけいただきましょう。

アルバイト・副業
現役世代なら会社によって副業が認められています。体力と時間に余力があれば副業もよい選択です。
仕事によってはそこでの人脈が次の転職先や独立に繋がったり、リタイア後も続けられる仕事だったりします。
会社の若手の後輩に、学童保育のアルバイトを始めたと聞いたことがあります。彼は英語も堪能で大学ではプログラミングもやっていたそうです。小学校のプログラミングが今年から必須となりましたが、プログラミング塾もこれから盛況になってくる分野だと思います。そのときに求められるのが子供に教えた経験で、求人などではそれが条件になってケースが目立ちます。
学童保育->英語塾の先生->プログラミング塾 とわらしべ長者風にどんどんキャリアが繋がっていくかもしれません。
アルバイト・副業は、新しい人との出会や結びつき、体験できること、履歴書に書ける経験など、時給以上の価値があります。

   <支出を減らす>
これまでの自分の消費行動を振り返ってみるときです。家にあふれる数年間使っていないもの、要らないものとあらためて向き合ってみると、生活するにはそれほどモノは要らないような気がしてきます。
断捨離を一度やってみると、次から買い物をするとき、それが本当に必要なものか考える習慣ができるのではないでしょうか。

また、サブスクリプションのように毎月きまって発生する支出の棚卸しは即効性のある節約方法です。スマホの契約を見直して必要なサービス(通話やデータ通信の自分にとっての必要条件)だけに絞ったり、格安スマホに契約先を替えるだけで年額にすると大きなコストセーブになります。ほとんど使っていないサブスクリプションのアプリがないかも点検しましょう。
クレジットカードの明細や銀行通帳の項目をひとつづつチェックすると、対象にするものが目に留まるかもしれません。

このプロセスで注意するのは、節約しなきゃと自分を脅迫しないことです。節約は欲しいものをガマンし続けることですが、ガマン疲れが貯まると反動で浪費に走りがちです。
理想とするのは、”結果としてのローコスト生活”です。
べつにガマンはしていないよ、必要なものにだけお金を使っているだけだよ、そんなスタンスで自分をうまく騙しましょう。そして月間の支出をエクセルにまとめていくと、結果として貯蓄・運用に回せる具体的な金額が増えていくことに喜びを感じ安心感を得られるようになるでしょう。

将来受け取る年金受給額の範囲内で日々の生活をまかなうことが50代でできるようになったら、それは個人の安全保障上とても有利になります。具体的な支出額の目標は、将来の年金受給額です。


「結果としてのローコスト生活」その目標に近づけるためにはもうひとつ有効な技があります。
趣味のひとつである仏教からのアイディアです。唐突に聞こえるかも知れませんが、「禅的生活を取り入れること」です。
禅宗はメシ・フロ・ネルから掃除に至るまで、日常生活をまるごと修行にしています。
身体の五感に意識を集中させ、「いまこの瞬間の気持ち」「いまの身体状況」といった現実をあるがままに知覚して受け入れる訓練とういのがマインドフルネスのコンセプトです。

その対極にあるのがストレス状態です。
ストレスとは、「将来起こるかどうかもわからない事」で不安を拡大再生産したり、「いまではもう変えようのない、起こってしまった過去のできごと」の後悔を延々とリフレインするなど、それが習慣化された状態です。脳内ではそれらが前頭葉でグルグル回り続けることで、記憶をぼーっとしているときや寝ている間に整理するはずの海馬が活性化しません。そこから出てくるさまざまな身体症状をストレスといいます。

禅宗は坐禅や瞑想ばかりではありません。家事といった日常の所作も、過去や思考、感情にとらわれないストレスフリーの心を育てる修行になりうるのです。
そう思えてきたら、掃除や洗濯も進んでやるようになります。ついでに家内の私への評価も高まります。さらに修行に励んでいくと身の回りがすっきり片付きます。頭もすっきりして日常生活を「丁寧に生きる」ことは、老後の人生目標になり得るのではないかと思っています。
このお話はこのブログテーマの仏教でおいおい展開していく予定です。

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